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ランティスとは、1993年8月にマツダ株式会社からデビューした2つの個性を持ったスポーティコンパクトです。
1996年 新衝突安全基準適合車 第1号。
元々は、ランティス4ドアセダンとランティス4ドアクーペは別車種として開発され、
セダンはアンフィニブランドの新しいセダンとして、クーペはマツダブランド?としてリリースされる予定であったが、
当時のマツダの業績不振により各ブランドへの専売車の供給がストップし、少ない車種を拡販する体勢へと変更され、
容姿の全く異なる2車種が共同開発・共通パーツ・名称統一を経てランティス兄弟となり、
別車種としてリリースするよりも広告宣伝費も抑えられるので、まぁ色々な意味でちょっと不運な時期に生まれたクルマである。
しかし、不幸中の幸いであったのは、商品(特に内装)に対するコストカットが本格化する前に開発を終えたモデルであった為、
マイナーチェンジを迎えるまでは、あからさまなコストカットを受ける事無かった点が幸運であったと言える。
◆デビュー時のキャッチコピーは、「ランティス・アピール。」
ランティス・アピール。
【ひとつ、大きなクルマほど安全である、という常識に反論します。】
【ひとつ、高価のクルマほど快適である、という考え方に反論します。】
【ひとつ、ハイテクなクルマほど高性能、という認識に反論します。】
→ランティスの宣伝活動について詳しくは、この続きで…
◆販売チャネル
ランティスのデビュー当時の取扱店はマツダ店・アンフィニ店・ユーノス店で、マツダで初めての3系列での併売車種。
理由は上記で紹介した通り、ニューモデルの開発が滞り、限られた車種を多系列に供給しなければならず、
それまで守られてきたユーノス店のユーノスブランドも、マツダ系列のクルマを併売するカタチに移行する。
ランティスの1ヶ月後にデビューした「ユーノス800」でも同じ販売手法が採られ、ユーノスブランド車ながらマツダ店でも併売した。
さすがに3チャネル以上の系列で同じ車名で併売が行われた車種は少なく、このランティスと1995年6月にデビューしたボンゴフレンディのみ。
しかし、マツダ店・アンフィニ店で扱うファミリアアスティナの兄弟車「ユーノス100」をユーノス店の専売モデルにした実績もあり、
ユーノスやオートザム展開当初から、マツダにそれだけの体力が無かったと考えなくも無いが、その後の1991〜92年あたりの
マツダのニューモデルラッシュの勢いは物凄いもので、成功していれば恐らくランティスセダンはアンフィニMS-5と呼ばれていただろう。
ユーノスが廃止された1996年4月以降は、マツダ店とマツダアンフィニ店で引き続き販売。
◆323F |
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ファミリアアスティナ | ランティスクーペ | ファミリアS-ワゴン | アクセラスポーツ (※参考 Mazda3) |
日本では一世代限りで無くなってしまったランティスだが、クーペだけは欧州などではこのような図式が成り立つ。 |
◆生産工場
ランティスの国内販売分は、全て山口県防府市にある防府工場で作られた。
防府工場は、組立工場から船積みして出荷する港まで多少距離があり、左下の写真のように大自然の中を
何台もの連なったキャリアカーに積まれて港まで移動する光景を目にする事が出来る。
写真はファミリアS-ワゴンの物だが、恐らくランティスも同様の景色の中を運ばれてきたのだろう。
右下の写真は、実際に船の積まれ出荷される港の風景である。
船に積まれる車両は港に隣接するマツダの敷地から自走して来るのだが、新車なのに走行距離があるカラクリって
こういう事なんでしょうね。
まぁどのクルマも船まで自走させる事によって、全てのクルマがテスト走行できるので理に叶っていると言える。
■ランティス基本データ |
発表日 | 1993年8月24日 |
発売日 | 1993年9月1日 |
販売チャネル | マツダ店・アンフィニ店・ユーノス店 |
全長×全幅×全高 | 4490mm×1695mm×1355mm(セダン) 4245mm×1695mm×1355mm(クーペ) |
ホイールベース | 2605mm |
車両重量 | 1160kg(セダン
1800TypeX) 1210kg(クーペ 2000TypeR) |
最小回転半径 | 5.1m |
◆エンジン | |
V6.2000DOHC | 170ps/7000rpm 18.3kg-m/5500rpm |
直4.1800DOHC | 135ps/7000rpm 16.0kg-m/4500rpm |
◆グレード | ||
□セダン | 5MT | 4AT |
1800 TypeS | 147.0 | 155.8 |
1800 TypeG | 158.0 | 166.8 |
1800 TypeX | 174.0 | 182.8 |
2000 TypeX | 188.0 | 196.8 |
2000 TypeR | 207.5 | 216.3 |
□クーペ | 5MT | 4AT |
1800 TypeS | 150.0 | 158.8 |
1800 TypeG | 159.0 | 167.8 |
2000 TypeX | 184.7 | 193.5 |
2000 TypeR | 199.2 | 208.0 |
1993(H5) | 8月24日 | ランティス(セダン/クーペ)発表。 キャッチコピー「新しいスポーティコンパクト」 「ランティス・アピール。」 【ひとつ、大きなクルマほど安全である、という常識に反論します。】 【ひとつ、高価のクルマほど快適である、という考え方に反論します。】 【ひとつ、ハイテクなクルマほど高性能、という認識に反論します。】 セダン/シャストホワイト・クリークブルーマイカ・パッションローズマイカ・ノーブルグリーンマイカ・シルバーストーンメタリック クーペ/スパークルグリーンメタリック・クラシックレッド・サンダーグレーマイカ・ブリリアントブラック |
9月1日 | ランティス(セダン/クーペ)発売。 | |
1994(H6) | 2月 | クーペに全国限定1000台の限定車「タイプGリミテッド」発売。 特別装備:リアスポイラー・ハイグレードオーディオ・電動格納式リモコンドアミラー |
6月 | クーペのボディカラー「サンダーグレーマイカ」が廃止され、「シルバーストーンメタリック」を新たに追加。 | |
10月 | クーペに全国限定1000台の限定車「タイプGスポーツ」発売。 特別装備:15インチアルミホイール・リアスポイラー・ハイグレードオーディオ・フォグランプ |
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1995(H7) | 7月 | 一部商品改良。 新キャッチコピー「スポーツボディの約束。『THE SPORTS BODY』」「スポーティ&セーフティ。」 クーペのボディカラーに新色「シャストホワイト」追加。 |
1996(H8) | 8月 | マイナーチェンジ。ボディカラーを一新。 セダン/インディゴブルーメタリック・シルバーストーンメタリック・トワイライトブルーマイカ・オリエンタルレッドマイカ・シャストホワイト クーペ/スパークルグリーンメタリック・ブリリアントブラック・クラシックレッド・インディゴブルーメタリック・シルバーストーンメタリック |