当時の東洋工業は、REの量産化に世界で初めて成功すると、世界初2ローター搭載の「コスモスポーツ」を発売。
続いてルーチェ、ファミリアにもRE搭載モデルを追加し、新たに誕生したミドルセダンのカペラにもRE搭載モデルを発売。
ロータリーエンジンの誕生と共に、フルラインナップメーカーへと成長して行く。


ご存知、世界初2ローターロータリーエンジンを搭載。国産車初のRE搭載車となる1967年誕生のコスモスポーツ。
最高出力110psの10Aが搭載され、当時の発売価格は148万円。1967年のデビューから72年の生産中止までに1176台が生産された。
同年デビューのファミリア1000が約50万円だった事を考えると、この車がいかに高価な物であったかが伺える。


1960年代後半から70年代にかけて東洋工業は次々とREを市販車に搭載し、1969年にはルーチェロータリークーペを発売。
センターピラーを持たない思い切ったデザインのクーペで、貴重な
FFのロータリー搭載車である。


1970年誕生のカペラ初代モデル。ファミリアとルーチェの車格の間に位置するモデルで、東洋工業の創業50周年を記念して作られた。
2ドアクーペと4ドアセダンがあり、それぞれに1600SOHCと12Aロータリーが搭載されていた。写真はRE搭載の2ドアクーペ。
その後、カペラは1991年の"クロノス"誕生を期にカーゴを除きラインナップから外れるが、1994年6代目セダンが誕生し復活、
1997年には7代目に進化するが、2002年5月の"アテンザ"のデビューを期にモデル消滅。32年続いた歴史に幕を閉じた。


コスモスポーツに続く、ロータリー専用車第2弾として1971年にデビューしたのが、このサバンナ。
その名の通り、その後のサバンナ
RX-7やアンフィニRX-7へと続くモデルで、デビュー翌年にはスポーツワゴンも登場。7年間で約29万台が生産された。
1975年には市販車ベースの「RX-3(S124)」がルマン24時間耐久レースに出場するなど、国内外を問わずレースシーンでも活躍した。


1972年、マツダのフラッグシップ「ルーチェ」がフルモデルチェンジ。
2代目ルーチェのバリエーションは2ドアハードトップと4ドアセダンとカスタムの3つで、当初エンジンはロータリーのみであったが、
デビュー翌年の
4月にはレシプロモデルを発売。同年12月には5ドアステーションワゴンのAPワゴンが追加された。


コスモスポーツの生産中止から3年が経った1975年にコスモスポーツの再来と言われデビューしたのが、この2代目コスモ。
年間5万台以上売れたコスモは、それまでの国産スペシャリティクーペとしては最大のヒット作だったという。
あまりにも大きなヒット作になった為、後に生まれたファミリアはデザインも雰囲気も小さなコスモ的存在としてデビューした。


1978年デビューの初代サバンナRX-7。サバンナからの流れを組み、以降2代目サバンナRX-7→アンフィニRX-7→RX-7と続く。
70年代後半、排ガス規制の影響で国産スポーツカー市場が衰退する中、REはCO.HC.NOx全ての面で基準を大幅に下回っていた。


駆動方式をFFとした歴代5代目にあたるファミリアは1980年にデビューし、当時"赤のファミリア"と呼ばれ大流行した。
まず3ドアと5ドアハッチバックの2つのボディタイプでデビューし、直後に4ドアセダンの"サルーン"が追加された。
1985年1月に行われたFMCまでの約4年半の間に、世界中で190万台も売り上げた東洋工業創業以来の大ヒットモデル。

 


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