2006年10月21日(土)、山口県のマツダ美祢自動車試験場で開催された「CX-7特別体感試乗会」。
たった20名しか当選しない試乗会に何故か管理人が当選し、遥々千葉県から参加させて頂きました。
国内未発売のCX-7に試乗できるとあって、前日の金曜日も仕事、翌日の日曜日も仕事という現実の中、
このチャンスを逃す事は出来ないと思い、往復飛行機の日帰り強行スケジュールで乗り切りました。
当日の行程は↓こんな感じです。おおまかですが…
朝4時起き、5時出発、愛車で一路羽田空港へ。 |
07:35〜09:10 | JAL1641 羽田空港→山口宇部空港 |
09:25〜09:55 | 宇部市営バス 山口宇部空港→新山口駅 |
10:20〜11:10 | 新山口駅→マツダ美祢自動車試験場 |
CX-7特別体感試乗会 |
16:30〜18:30 | マツダ美祢自動車試験場→福岡空港 |
19:55〜21:30 | JAL1736 福岡空港→羽田空港 |
23時頃、自宅到着。18時間に及ぶ日帰りの旅、完結。 |
◆当日の模様を時系列でご紹介します。
朝5時頃、愛車で自宅を出発。首都高速湾岸線を羽田空港へと走ります。
空港に向かっているだけあって、リムジンバスがリムジンバスを抜かしたりと、周りにバスが多くなってきます。
湾岸線の東京湾トンネルを抜け、しばらく走ると羽田空港へ到着。
搭乗予定は日本航空なので、第1ターミナルの第1駐車場に愛車を停めて、いざチェックイン!
すんなりチェックインしたものの、実はかなり早く着いてしまい、カウンター付近にある椅子に座りテレビを見ながらしばし暇つぶし。
左の写真、JALの出発カウンターですが、前回ここに来た時は合併前のJASでした。時代は移り行くものですねぇ…
こちらが搭乗予定の山口宇部空港行
JAL1641便。この飛行機、MD-90という機体なのですが、
管理人が高校生の時、生まれて初めて乗った飛行機がMD-90だった事もあり偶然の再会でした。
周りのジャンボと比較すると小さいんですよねぇ…飛行機って小さければ小さいほど、なんか怖い。
こちらは、たまたま隣にいた飛行機を撮ったものですが、自分が乗る便も含めて比較的小型の機材を使う便は
駐機してる位置までバス移動なんですよね。あの羽田でバス移動って…ボーディングブリッジで行こうよ…
当日は天候が良かった事もあり、快適な空の旅を楽しめました。
左の写真は俗にいう雲海ってヤツで、そば焼酎を思い出しますね。右は富士山を上から見たところ!!
そうそう、帰りに別の飛行機に乗って思ったのだが、飛行機って機種によって離陸時の角度が違うんですかね?
それとも、羽田は都心部だから一気に高度の高い位置まで上り詰める必要があるのか、
帰りの飛行機と、行きの飛行機では明らかに離陸時の上昇角度が違かったんだよなぁ。行きはとんでもなく急だった…
エンジンが後ろに付いてると、急角度の上昇が得意なのか?
1時間半ほどで山口宇部空港に到着しました。ターミナルビル前に到着して、そろそろ席を立とうかなぁと思った瞬間、
貨物を積む箱?そう銀色の箱に日本エアシステム(JAS)の生き残りを発見。
個人的には、お高く止まった様なJALより、フレンドリーJASが好きだったが…
山口宇部空港からバスで集合場所の新山口駅に到着。
空港から駅までのバスが宇部市営バスだったのだが、空港アクセスくらい民間にやらせようよ。と、ちょっと思ってしまった。
新山口駅前で待機していたマツダチャーターの観光バスに乗り込み、いざ美祢へ!
◆マツダ美祢自動車試験場に到着!
左の写真、分かりますかね?そう、そこを左へ進むと美祢自動車試験場なんです。
右の写真は美祢自動車試験場の正門のマツダのマークです。この辺りで写真撮影は禁止。
本当は撮りたいものが沢山ありましたが、マツダファンなので今日は言う事を素直に聞きます(笑)
でも1つだけ特筆したいのは、試験場の中にタイ製ピックアップのBT-50がいたんですよ〜(勿論写真は撮れなかったが…)
他にも、ブルーシートを被っているものとか…でも、思ったよりシークレットな部分なし。敷地全体がオープンな作りでした。
◆いよいよ、CX-7試乗スタートです!
デザインインプレッション
写真は、2005年の東京モーターショーに出品された時の「MX-CROSSPORT」
姿でお分かりの通り、CX-7のベースとなるコンセプトカーです。というか、そのままCX-7です。
実は、試乗会と言いつつ、会場内では開発主査の方のお話や、あのデザイナーの小泉さんのお話なども聞けたのですが、
CX-7はデザイナーがデザイン画を書いた車をそのまま量産した車だそうで、コンセプトカーからの大きな変更点は見当たりません。
当初は、赤いテールだったそうですが、コンセプトカーの時点で既にクリアテールになにっているので、実車のイメージはまさにこのまま。
ヘッドライトのレンズはRX-8の流用か?なんて思ってしまうほど激似であるが、RX-8・MSアテンザ・CX-7の写真を並べて
マツダファミリーフェイスの解説を会場で受けたところなので、まぁ激似なのは戦略という事で納得!?
ドライビングインプレッション
続いては、やはり走りについて。
この試乗会は、CX-7(左ハンドル車)2台と、日産ムラーノ(右ハンドル車)2台の乗り比べ。
計4台の試乗車が用意され、左から乗ったり右から乗ったり大変ですが、CX-7→ムラーノ→CX-7→ムラーノの順で乗車。
2人ペアで参加しているので、私は前半の4回は運転席での乗車、後半は助手席での乗車となりました。
CX-7は2300ターボに対して、ムラーノはV6.3500モデルを用意するというなかなかの意気込み。
CX-7は同程度の排気量のライバルモデルは、もはやライバルにならない。その上と対等に戦えると初めから言われているよう…
実は初めての左ハンドル車の運転だった訳で、それだけでちょっと緊張しましたが、運転してみたら意外と違和感は無いものです。
ただ、アクティブマチックに慣れていないもので、普通にDレンジで発信したつもりがマニュアルモードでギアを固定してました(汗)
では早速、ドライビングインプレッションと行きましょう。
なんと言っても、CX-7は加速感が物凄い。恐らく一番のセールスポイントは間違いなく加速性能になるであろう。
見るからに車重がありそうなのに、それを全く感じさせないスムーズな立ち上がり。気づいたら100km/hは出てる、そんなクルマ。
V6.3500を積むムラーノなど全く相手にならず可愛そうなくらい。(まっデビューが2年前だけど…)
確か、ムラーノが231psでCX-7が238psと負けず劣らずの性能。スペック的に大きな性能の差こそ見られなかったが、
これがどういう訳が走り出すと全くの別物。詳しい車重が分からないため比較に困るが、CX-7のスムーズな吹けあがりに対し、
ムラーノはアクセルをベタ踏みしても重過ぎる加速。CX-7よりも、1テンポも2テンポも遅くレスポンスが返って来る印象さえ受ける。
ただ、もう一度断っておくが、CX-7は2006年デビュー。ムラーノは2004年デビューである。
更に管理人が以前から気に入らなかった"効き過ぎるブレーキ"も改善。
以前、レンタカーでアテンザを借りた時、実はブレーキが強過ぎて運転し辛く、ちょっと残念だった思い出が…
アクセラではそれが多少改善されたが、でもやっぱり効き過ぎる…と思っていた矢先、CX-7は違った。
私の言葉が聞こえたのか?はたまた同様の意見がやはり多かったのか、かなりブレーキの利き方について勉強されたようです。
アクセルのフィーリングも大事だけど、走れば止まらなきゃいけないので、ブレーキのフィーリングって意外と重要なんですよね…
美祢自動車試験場は元サーキットなので、ちょっと普段はあり得ないかもしれない高速でのコーナー走行なんかも楽しめてしまう。
車の本来の性能って結構そういう所から得られるものなので、迷わずコーナーアタック!これが全くと言って良いほど車体がぶれないんですね〜
加速性能、制動性能、安定性、どれをとっても文句なしの仕上がり。
まっ、あんまり他社叩きは良くないですが、ムラーノは安心してコーナーを曲がれないレベル。更に助手席でそれを味わうと、ちょっ、ちょっと恐怖です。
「マツダの凄さを思い知らされました。全然違う」
これは、私が試乗を終えてスタッフの方々に出迎えられた時、つい口にしてしまった正直な感想であるが、
試乗を終えて一番に発した言葉が最も素直な感想であると思うので、この言葉で全てを感じて頂きたい。
この言葉を発した瞬間、周りにいたスタッフの方々はかなり喜んでくれた様子でした。
クオリティインプレッション
内装に関しては、好感の持てる最近のマツダ車に多いブラックインテリアで、エアコンなどの操作性も
例えが正しいかどうか分からないが、アクセラのような操作性。最近のマツダ車はみんな同じか?
(管理人は2週間くらい愛車がアクセラスポーツであった期間がある為、ついアクセラと比較してしまう…)
ラゲッジの広さが自慢のCX-7。ただ、開発陣の話を聞いていると、何か日本人の考え方との間にちょっとギャップを感じてしまった
CX-7はラゲッジを広く取り、2名乗車で沢山の荷物を積む事を想定しているらしいが、それはちょっと大陸的な考え方で、
日本的に考えると、ラゲッジはそこそこに後席はソファーのような座り心地を求めそうだが、日本向けにそういった仕様にはならないのかな?
大陸的な考え方が数字にも表れていて、トヨタハリアーや日産ムラーノより車体の全長は短いが荷室の全長は長いという特徴がある。
まぁシートのスライド加減で足元を広くする事も出来るので、最大寸法だけでは一概には言えないが。
内装ついでにオーディオについても触れてみる。
なんでも、CX-7専用開発のBOSEのサラウンドシステムがかなりの自信作らしく、
BOSEの社員の方まで会場に登場して、CX-7に同乗し熱い音楽を聞かせてくれました!
開発当初の内装デザインの段階からBOSEが参加していたと言う事で、なかなかの力作だそうな。
他社ではこんな事をやらせてくれないので、マツダが音響はNo.1と自信を持って断言してました(笑)
右から聞こえる楽器、左から聞こえる楽器、独唱、更には左右から聞こえる混声など色々と聞かせて頂いたのですが、
ただ、かな〜りデカい音で聞かせてくれるので、普段はこんな音では聞かないよ〜と思って、
ついつい普段はこの半分くらいの音で聞くので…と突っ込みを入れてしまいました(笑)
ちなみに、このオーディオシステム、例え小さい音でもベース音まで拾い上げる補正機能が付いているそうで、
一度ボリュームを絞って聞こえなくなったベースの音も、やがて補正され聞こえてくるようになるニクイ奴です。
そして、最後に試乗会の参加者全員と開発陣の皆さんとで、CX-7の前に並んで記念撮影を行いました。
お別れの際、マツダ特製ピストンキーホルダーを頂いたのですが、ここが妙な拘り。
マツダと言えばロータリーなのに、CX-7はレシプロ車だからピストンキーホルダーって訳ですね。
◆CX-7というネーミング
CX-7という名前には、クロスオーバーの「C」、マツダがスポーツカーに使う記号「X」、そして車格を表す「7」
この3つの文字から形成されている。と当日開発陣から説明があったにも関わらず、ちょっと釘を刺してみた。
CX-7はデザインも良いと思うし、試乗してみて、走りもよい、ブレーキも良くなった、加速性なんて抜群。
オーディオも相当良い物を積んでいる。それでも私にとって「CX-7」という名だけは納得が行かなかったのです…
バブル期にマツダは、アンフィニMS-6やMS-8・MS-9を出して、更に紛らわしくマツダMX-6まで出して大混乱だったのに、
また記号ネームって大丈夫なんかい?
もしかして、CX-7がデビューしたら、名前がとんでもなく紛らわしいRX-7はデビュー出来ないとか?
スタッフの方に立て続けに質問をぶつけてみたが、やはりこの「CX-7」という名には上記のような気持ちが込められていて
特別な物なんだろう、ほぼ間違いなく国内市場にも「CX-7」の名で投入されそう。
でも、CX-7とRX-7のネーミングのバッティングに関してはさほど問題なさそうで、
単にスポーティクロスオーバーのラインナップをCXで行きたいという事らしい。CX-9も含めて。
なので、ロータリースポーツはこれまで通り、RXシリーズのようだ。
◆試乗会終了!福岡空港経由で帰宅します。
帰りは、博多駅経由福岡空港行のバスも用意されているとの事で、帰りはこちらを選択し福岡から飛行機で羽田へ。
本当は行きも帰りも山口宇部空港経由で良かったのですが、管理人は一度も九州に上陸した事が無かった為、
わざわざ福岡経由のバスを選択し、飛行機のチケットもちゃんと復路の福岡→羽田を購入してました。
今回は愛車の旅ではなく、主に飛行機とバスによる移動でしたが、公共交通機関を使う旅もなかなか良いもので、
誰かが運転or操縦してくれると正直楽ですね。
この試乗会の前日、そして翌日、実は管理人は仕事があり、強行スケジュールの日帰り旅となった訳ですが、
自宅と羽田空港の往復以外は、何かに乗って移動しただけなので体の疲れはほとんど無かったようです。
次回、広島方面へ遠征する時もまた飛行機にお世話になっちゃいそうです。早さと安さの虜になりそうです…