岐阜県土岐市駄知にある「駄知旧車館」。
地場の株式会社中根モータースが、旧車をレストアして展示している博物館。
入場料無料で公開されていたり、公開日が1ヶ月に1日しか無かったりと、なかなか特殊な施設で、
最も特殊だったのは冷暖房が無いので、恐ろしいくらいの蒸し風呂という点なので、
訪れるのは、気候の良い春や秋をオススメしたい、そんな場所。
この博物館で、(レストアが完了して)正式に展示されているマツダ車は3台。まずは、乗っけから超貴重なT600。
当時の軽自動車は360ccが主流だったので、マツダの3輪トラックとしてはK360を展示する博物館が多いですが、
ここでは敢えて、「軽3輪並みの取回しの良さと、軽貨物車を超える積載量を兼ね備えた利便性の高い貨物車」として、T600がエントリーされている。
目の付け所が素晴らしい。
T600のリアを拝見したり、ボンネットを上から激写するのなんて、全国でもここでしか出来ないかも?
完璧なレストアの後、屋内展示されているので、非常に良い状態で保存されています。
レストアの様子をパネルで展示。
この他にも、文章で各車が解説されているので、ぜひ現地を訪れて実際に見て頂きたい管理人絶賛の施設。
マツダ車2台目は初代キャロル360ccの2ドア仕様。
初代キャロルには、360ccと600cc、2ドア仕様と4ドア仕様があるので、気になり始めると全国を回る羽目になる魅力的車種。
クリフカットも非常に綺麗な状態で、もうずーっと見ていられます。リアの絞りやサイド・リアのウインドウに至るまで美しい。
キャロルもレストア当時の模様を公開中。マツダ車3台の並び順は、右の写真の通り。
最後、3台目はポーターバン。なんとも言えない独特のスタイルが特徴。
ポーター自体、展示している博物館は全国的に見ても非常に希少なのですが、
バンとトラックを分けて考えると更に貴重な訳で…とりあえずポーターを展示してる時点で、この博物館は殿堂入り決定。
3ドアで2列シート、そこに荷台が付くシンプルなレイアウトですが、これが最も質実剛健な訳ですな。
ポーターもレストア当時の模様を公開中。
ここからはなんと、レストア予定の車両を見させて頂きました。
ポーターバンがまさかもう1台レストア待ちだなんて想像もしておらず…驚き。
そのポーターバンの後ろには、東洋工業創業50周年記念のある車が…
これはこれは大変貴重な初代カペラ。しかも、ロータリー搭載の4ドアセダンというマニアック仕様
ボンネットが前に開いて、そこから出てくるロータリーって、また贅沢な…
2016年レストア予定のアンフィニRX-7。ついに、FDもレストアされて博物館入りする時代になったんですね。
8月に訪れたから展示室は蒸し風呂状態だったのに、なんなんでしょう、この涼しげな写真は・・・
左から、マツダ・初代キャロル360・ポーターバン・T600、1950年代から60年代に掛けて発売されたマツダの旧車達。
こんな素晴らしい3台が並んだところを見られるのは、全国の自動車博物館を巡ってもここだけだったので、
当日いらっしゃった博物館のオーナーさんに、
本当に凄いです。全国の博物館を巡ってもこれは見られない!と絶賛したら、物凄い喜んでおられて、
「マツダのポーターを褒めてくれたのは、あなたが初めてだ」と、初めての称号まで頂いてしまい大変光栄でした。
ちなみに、これら以外にも国産車を中心に計30台くらい展示されていて、
更にレストア待ちが20台くらいいるので、これからどんどん大きくなるのが楽しみな博物館であります。
【博物館情報】 (2015年8月現在)
「駄知旧車館」
岐阜県土岐市駄知町1410
入場料:無料
1年を通じて、1ヶ月に指定の1日のみ開館。
午前10時〜午後5時